この記事でわかること
- 解説者が言わないラグビーの奥深さがわかる1プレーを解説!
- にわかファンもラグビーがより楽しくなる情報をピックアップ!
- ラグビーの見方が変わり、ラグビー観戦がより楽しくなる!
- 実際の観戦で解説者がいなくても、自分だけで試合をより深く知ることができる!
リーグワン12節 BR東京 vs 静岡BR 観戦解説
今回の観戦して、初心者の方にわかりづらい“密集”に焦点をあてて解説します。
知人のラグビー初心者にみてもらったところ、オフサイドの説明を4回ぐらい読んで理解し、10回ぐらい動画再生が必要だったとのことでした。でも、ちゃんと理解できて、「試合中の人の“ぐちゃぐちゃ(密集のこと笑)で、なんで押し合ってるんだろう?何が起きているの?」が、クリアになって観戦でわかりやすくなりそうという感想でした~(笑)
ではさっそく、本題に行きましょう!
まずは6:23~6:56のシーンをみてください。
(6:23から開始しますので以下のクリックだけでいいで)
①ボールを誰かがもっている状態をモール
②ボールが地面に着いた状態をラック
といいます。主に、
①モールはラインアウト後にできます。
②ラックはタックル後、ボールがもっている選手が倒れてボールを離さなければならないため(倒れた状態でプレーしてはならないというルールから)、ボール争奪で人が集ってできます。

6:25~6:37までモール状態です。
ここで何が起こっているのでしょうか。
ここで注目するのは青3番伊藤 平一郎で、黒5番の脇に頭を入れ、持ち上げているのです。
一般的に4番5番はチーム一長身で体重も一番重いことが多く、モールでは大活躍します。
今回のモールでは大戦力の黒5番をほぼ無力化させています。そのため、青はフォワード(FW)1名が参加していません。
その温存できいるのは青8番マルジーン ・イラウアです。
黒は仕方なく、パス・ラン攻撃に変えることになり、次のシーンになります。
(下写真は黒9番がボールをモールから取り出して、バックスにパスしようとしてます)
今回、モールとラックを説明します。6:25~6:37までのモールで黒5番を無力化して、青8番を温存して青がモールで勝ったことまでを理解してください。
わかりづらいと思いますので、0.5倍速で再生した方がいいと思います。
モールの理解ができたところで次です。
黒は仕方なく、パス・ラン攻撃に変えることになり、次のシーンになります。
(下写真は黒9番がボールをモールから取り出して、バックスにパスしようとしてます)
これをみてどう思われますか?


上の写真を解説します。
これからバックス陣にボールを渡し、ランによるアタックが開始されます。
まず、注目するのは攻撃人数と防御人数です。
黒5名vs青6名です。
というのもさきほど8番をモール不参加で温存しているからです。
次に早く攻撃態勢に入っているのは一歩前にでてきる黒12番で、
防御態勢に入っているのは、モール参加せずに済んだ青8番(これは青3番のファインプレーのおかげです)、青10番家村 健太も前にでてきます。
これから注目してほしい選手は青10番の動きです。
青10番だけに注目して6:37~6:42の動画を0.5倍再生で見てください。
ラックができる両チームの最後尾にオフサイドラインがあり、それを超えてプレーするとオフサイドという反則になります。オフサイドラインはサッカーと違い、ラグビーは自陣側にできます。
倒れた選手はプレーはできません。また、立っている選手では密集(ラック・モール・スクラム)では足はOKですが、手を使うと反則(ハンド)です。
ラックができると、立っている選手がラックの最後尾から参加して、敵の身体を押したり、足でボールを後ろに動かしたりして、ラックの最後尾の選手の下にボールがくるようにします。
このようにして、オフサイドラインをボールの位置までもってくるとボールをとる権利を得られます。
ここが今回の動画のポイントなのでしっかり理解してください。


ここからが山場です。
青10番家村は黒12番の飛び出し(上の写真で一人前にでてます)をみて、黒12番にパスするだろうと予測して、バックス陣で一人飛び出し、一目散にタックルを仕掛けます。
一般的に10番は司令塔なので、今回のようなタックルはあまりせず、バックスの中でフィジカルが優れた12番・13番が担当しますので、青10番は敵のフィジカルに優れた12番にタックルするのはかなり勇気が必要です。
青10番は黒12番を倒すことは当然難しいのですが、黒12番の動きを止めることにができ、早速、モールで温存できた青8番がタックルで簡単に黒12番を後ろに倒すことに成功します!
※黒12ハドレー ・パークスは2020-2022の間はワイルドナイツに所属し、前回のワールドカップで4位ウェールズ代表29CAPをもつ超名選手です!
相手を早く、攻撃側を後退させる(防御側は陣をとる)のがよいタックルです。
今回の青8番のタックルがなぜよいのかを次の写真で説明できます。

①青8番が黒12番(画面では見えませんが一番下にいます)を後ろに倒したことで、なんと最初にタックルした青10番(黒13の右横)がラックの後ろから簡単にラックに参加できてできました。この説明がわからないければ上の左イメージ図を理解してください。
②これでラックでプレーできる(立っている)選手は黒2名(黒13番・黒9番)、青1名(青10番)です。黒が有利と思えますが、実は違います。
③黒12番が後ろに倒れたため、黒13番の真下にボールがあり、簡単に一番とりやすそうですね。
でもここでボールを取りにいくと上で説明した”オフサイド”になります。ボールが後退すると攻撃陣はオフサイドラインまで下がらないといけないということです。(この説明もわからなければ、上の右イメージ図を理解してください)
④このあと、黒13番はオフサイドラインまで戻っている間に青10番は黒を前に押し(オフサイドラインを引き上げ)、青のオフサイドラインをボールまでもっていくことに成功!これで青はボールを取れます。(これがわからなければ上の右イメージ図を理解してください)
ここ6:43で、「すごい!」とわかったら、上級者かもです笑
⑤黒12番は青のプレーの邪魔(青のボール取り出しなど)にならないように立ち上がってボールに触れず、その場を立ち去れないといけないです。
もしそのまま黒12番が倒れたままでいると青のプレーを邪魔したということで”ノットロールアウェイという反則になります。黒12番はさらに倒れた状態で、ボールを触ったため、”ハンド”という反則になり、さらにオフサイドラインを超えてプレーしたので、”オフサイド”という反則もしています。レフリーは、たくさんの反則の中、”オフサイド”をとっていると思います。
⑥青のモールとラックのプレーはモールでパワーで勝ち、早いタックルから、ラックでのスピードのある敵への押し(オフサイドライン引き上げ)がとても素晴らしく、フォワード陣と10番の合作のストーリーで、トライ以上の喜びがある超名プレーです!
静岡ブルーレヴズ選手の雄たけびがあるように、本当に超ナイスプレーです!
密集(モールとラック)はラグビーで一番難しいと言えるところですので、上の説明を何度も読んで理解した上で、6:37~6:44の動画を0.5倍再生で何度もみてください。
ブルーレヴズ選手の雄たけびの理由がわかれば、きっとラグビーは楽しくなります!
今回のナイスプレーをまとめます。

■モール
①青3番伊藤 平一郎:黒5番を無力化し、青8番をモールに不参加で1人温存できました。
32歳といぶし銀といえるナイスプレー!
■タックル
②青10番家村 健太:黒12番へパスされると予測し、先陣をきってタックル。黒12番の足止めに成功。
今シーズンから大学生が出場できる(アーリーエントリー)制度で出場。京都産業大学生でこのレベルの活躍とは驚きです!
ちなみに14番槇 瑛人も早稲田大学生で出場。
③青8番マルジーン ・イラウア:モール不参加からすぐに青10番を足止めした黒12番にタックルし、後ろに倒す。
■ラック攻防
④青10番家村 健太:青8番が黒12番にタックルにするとすぐにラックに参加し、オフサイドラインを引き上げ、攻撃がボールをとれる状況にしました。
以上から、青3番のファインプレーで青8番をフリーにできたこと、青10番が予測して勇気を出してフィジカルの高い選手にタックルを仕掛け、その後、ラックでオフサイドラインをボールの位置まで引き上げたことです。
ちなみに静岡ブルーレヴズは交代なしで15人だけで戦っています。リーグワンで初めてとのことです。あまり変えない場合でも1~3番、9番は交代しています。
■観戦のポイント

①モールやラックの密集はわかりづらいですが、多くのプレーヤーが集まるため、さまざまボール争奪戦が繰り広げられ、とても面白いです。
ラックで防御側が勝った時は、攻撃時のトライと同様で防御での超ファインプレーです。
「攻撃のトライ(バックスが多い)=防御のラックでボール奪取(フォワードが多い)」と考えるとポジションによるファインプレーが違うように思います。
②密集(ラック・モール)ではボールを見ないで、両者の押し合いをみてどちらが勝っているかをみてください。ラック・モールでは攻撃側が勝つことが多いので防御側が勝った時には注目です!
③この動画でも、得点者にスポットライトがあたり、試合フルタイムで観戦しても目立たない仕事人はなかなかわかりづらいと思います。
今後も記事を読んで、「自分なりのヒーロー」を見つけて、記事を見ながら、観戦されるとより楽しくなると思います!
④今後も観戦解説をしますので、記事を見逃さないように読者登録をおすすめします。⇒読者登録
ラグビー観戦に役立つ情報がありますのでご覧ください🙏⇒ラグビ記事一覧
今回は以上です。
みなさん、記事はいかがだったでしょうか。
よろしければ最下部からコメントをしていただけると、とてもうれしいです♪
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【筆者の過去の経験談】
過去、スカパ-より安い”J SPORTSオンデマンド”に契約変更しました。しかし、オンデマンドでは、もう一度シーンを確認しようとすると30秒バックしかできず、巻き戻しもできないため、プレーを確認しながらの観戦はタイムロスが多いです。
ラグビーをよく理解するには、リプレーが必須ですので、スカパーでの観戦をおすすめします。
また、二人で観るなら、PCでの観戦は疲れてしまうので、TVの方が楽しめると思います。
本ブログの目次はコチラから見られます。
最後まで、読んでいただきありがとうございます。


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