パナソニックワイルドナイツの4年間無敗の理由について~桐蔭学園の勝因を踏まえて~

ラグビー

「ワイルドナイツ4年間無敗と桐蔭学園優勝」の理由について

はじめに

春の選抜で圧倒的な強さで優勝した”桐蔭学園”の記事を書いていた時に、無双状態のワルイドナイツを連想していました。今回、パナソニックワルイドナイツの4年間無敗(2023年4月4日現在)という無双理由を桐蔭学園も視野に入れて説明しています。

ラグビーの前提と攻撃が不利な理由

その無双理由の説明の前に、過去の記事(詳細⇒はぎーのラグビー講座)からラグビーの前提を整理します。

・ラグビーは陣取りゲーム。試合を面白くさせるため、陣取りを難しくするルールを設定
ボールをもつと反則が多くなる(ノックオン:ボールを前に落とす)
・ボールを前にパスできないため、前になかなか進めない
・攻撃は前進、ディフェンスは受け側なので、攻撃の方が体力の消耗が激しい
・ボールを前に落とすだけで反則=攻守逆転。つまり、ラグビーの反則はペナリティが大きい
(サッカーと比較するとトラップミスは反則ではないし、それほど大きなミスになることも少ない)
・攻撃の方が反則確率が高いため、攻撃チームは試合の流れを悪くする可能性が高い

 

前提から得られる結論

ラグビーはディフェンスチームが有利!

 

ワイルドナイツの無双理由

筆者が考える無双理由を5つあげます。

①ディフェンスに特化したチーム

下図で説明します。

ワイルドナイツは、得点は4位ですが、失点と得失差はなんと断トツ1位で、失点では2位と比較すると37%差もあるんです。これ、すごくないですか?!
これだけでもワルイドナイツはラグビーに有利なディフェンスに強く、負けないチームづくりをしていると言えます。

 

②レジリエンスが高い

レジリエンスは耐久力、再起力、困難をしなやかに乗り越え回復する力(精神的回復力)といいます。
敵がワイルドナイツを分析して、前半はワイルドナイツに勝っているチームはあります。ただ、最後にはワルイドナイツが勝っています。
これはワルイドナイツは試合が流れが悪くても、冷静に受け止め(崩れず)、何が問題かをみつけ、後半には修正できていることです。
このようにワルイドナイツは、耐久力があって、再起力、精神的回復力があるということです。
これは次の記事で書いたように桐蔭学園も同じで、桐蔭学園はワイルドナイツを参考にしているように思いました。

桐蔭学園もレジリエンスが高いです。詳細は次をご覧ください。
春の選抜決勝戦の勝因について

③シンプルなプレーに注力

ここでは詳しく説明しませんが、攻撃にはシェイプ 、ポッドなどさまざまな戦術があります。このような多彩な攻撃を徹底するとなると、当然ながら多くの練習量が必要となります。ただ、練習時間は有限のため、ラグビーに不利な攻撃に厚く時間を割くことは効率的だといえません。勝利のためにすべきことは、攻撃/ディフェンスの練習のバランスをどう取っていくのかがカギになっていると筆者は考えました。

ワイルドナイツが4年間無敗である結果から言えば、攻撃よりもディフェンスの練習重視することが勝利への近道であることがわかります。

そこで、ディフェンスの練習とは何でしょうか?

  1. 1対1で勝つ(ディフェンス突破されない、ボールキャリー選手を早く倒す、接点を前に思っていく⇒詳細はコチラ
  2. 相手の攻撃を読み対応する。
  3. 読み間違えたら、対応できるように修正する。

と筆者は思っています。(※筆者の見解です)

これをみると、攻撃よりもディフェンスはシンプルだと思います。

筆者はリーグワンディビジョン1(リーグ1部)13節の全チーム試合を何度も観てプレー解説の記事(⇒プレー解説記事)を書いてみて気づいたことがあります。

なんと、ワイルドナイツは”説明が必要”な名プレーがほぼなかったのです!💦
ワイルドナイツはシンプルなプレーで有利な状況にもっていっているのだと、気づいたのです。

 

例えば、シンプルなプレーとはフロントタックル(詳細⇒コチラ)です。
シンプルなプレーといえば・・・これもまた桐蔭学園です。桐蔭はこれも参考にしているのかもしれないな、と思いました。

 

桐蔭のシンプルのプレーやプロントタックルについては次の記事をみてください。桐蔭の練習方法と桐蔭の勝因について

④キック戦術

下表は13節終了時点(2023.4.4)のゲインメーター(ボールを持って走った距離)で、得点ランキングではパナソニックは4位と上位ですが、ゲインメーターは誰もいません。これからわかることは何でしょうか。

 

これは、ワイルドナイツはボールを保持してあまり得点していないということです!

 

ではどのようにワルイドナイツは陣地取りしたり得点しているのでしょうか?

2つ挙げて説明します。
(A)キック戦術(主に陣取り)
ボールを持っての攻撃でなく、キックで陣取りをしていることです。
ではキックで陣取りがうまい選手はだれでしょう?

短い距離(ディフェンス突破):山沢(兄)松田ライリーコロインベテデアレンデ竹山
長い距離:野口竹山

 

なんとリーグワントップレベルの選手です。特に、山沢・松田・ライリーは日本代表をこれから背負っていくメンバー。コロインベテは世界ベスト15に選定され、オーストラリア51CAP、ダレンデは南アフリカ代表68CAPと主力メンバー。
今は長田が急成長。

 

筆者は特に大きく陣取りをできる野口選手に注目しています。彼はパントキック(ボールを高くあげるキック)をして自分でボールをキャッチ、または敵がキャッチしたらすぐにタックルすることができます。他のチームにも得意な選手はいますが、ディフェンス重視のワイルドナイツには野口選手は貴重な存在だと思います。
実は13節のワイルドナイツの名プレーで野口選手のパントキック2つありましたが、ハイライト動画でカットされ、紹介できませんでした。

 

(B)敵の反則からの得点
ディフェンスチームの特徴は敵の反則につけこんで得点することが得意です。
敵はワイルドナイツのディフェンスのプレッシャーで反則して、ワイルドナイツはトライまで距離が短く、ボールを持つ時間を減らしてトライ確率をあげています。

ラグビーはボールを持っていると反則しやすい、反則のペナルティーが大きいという特徴があると前提で言いました。

 

これにマッチした戦術を取っているのが、ワルイドナイツであり、4年間負けなしの強さなのです。

⑤後半から試合の試合本番

当然ながら敵はワイルドナイツを分析しているでしょう。ワイルドナイツ側は前半は相手の戦術を様子見をしているため、点を取られています。しかし、よく見極めて、ハーフタイムで考え、敵の攻撃に対応していきます。これが”修正力”、レジリエンスでいえば、”再起力”です。

 

後半、敵が疲れが見え始めたり、ワイルドナイツ側が得点モードにギアをあげるために、次の作戦をとります。

①フォワード最前列(1~3番)を一挙に流れを変える
②ラスボスこと”堀江”に交代

 

後半疲れている中で、スクラムの時にフォワード最前列の交代メンバーが元気な日本代表!さらに、ラスボスこと、昨年のリーグワンMVP堀江選手が途中、元気な状態ででてくるとなると、敵には脅威に感じるはずです。

 

この脅威に精神面・フィジカル・攻撃で耐え、崩れてもすぐに修正することは大変です。この対策はレジリエンス向上(詳細⇒コチラ)ですね!

まとめ

今回、ワルイドナイツの4年間無敗の理由を説明しました。

桐蔭学園はワイルドナイツをお手本にしてるように感じ、今回この記事を書くことにしました。

みなさんはどう思われましたでしょうか?
この戦術がラグビーの王道?!ともいえるかもしれません。ディフェンス重視とシンプルプレーに注力する(練習時間をさく)ことで、練習時間を勝利に向けて効率的に使うことが重要と思います。

 

この根拠は最初にも書いた、ラグビーが次の特徴があるからです。

・ラグビーは陣取りゲーム。陣取りを難しくするルールが設定されている
ボールをもつと反則が多くなる(ノックオン:ボールを前に落とす)
・ボールを前にパスできないため、前になかなか進めない
・攻撃は前進、ディフェンスは受け側なので、攻撃の方が体力の消耗が激しく不利
・ボールを前に落とすだけで反則=攻守逆転。つまり、ラグビーの反則はペナリティが大きい
・攻撃の方が反則確率が高いため、攻撃チームは試合の流れを悪くする可能性が高い

 

次にはディフェンスでなく、”アタッキングラグビー”を掲げるサントリーサンゴリアスがワイルドナイツにどう勝つか?について話したいと思います。

 

乞うご期待!

 

今後、この続編を紹介していきますので、見逃さないよう読者登録をおすすめします。
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他にもラグビー観戦に役立つ情報があります。⇒ラグビー記事一覧

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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