夏休みにウズベキスタン、タジキスタンを旅行しました。
この旅行では、仏教遺跡やアレキサンダー大王のゆかりの地と歴史の旅です。
前回のアジナ・テパにつづき、今回は国立古代博物館を紹介します。
サラズムは約5000年前、中央アジアにおける金属製品生産の中心地で貿易が盛んでしたが、紀元前2000年頃にインド・イラン語派の民族が侵入し、サラズムは衰退しました。
サラズムは1976年、地元の農家アシュラリ・タイロノフが考古遺跡の付近から突き出ている銅の短剣を発見したことで、アブドゥロ・イサコフやフランスの考古学者によって調査が始まりました。
発掘当時の写真。サラズムの太陽神殿または記念建造物といわれています。
サラズムは付近にあるトルコ石産出地から集積を行う鉱山地域として復活し、次に紀元前1500年以前に建設されたサラズムは周辺地域の農業、銅生産の中心地として重要な役割を果たしていたと考えられています。
その結果、サラズムは紀元前4000年~3000年の中央アジアにおける発達した集落として世界的に認められました。
そして、2010年に世界遺産となり、タジキスタン初の世界遺産となりました。
サラズムの王女といわれています。
この博物館の目玉展示品です。
身長は170cmと推定されています。
無数の玉とともに埋葬されており、衣装にも縫いつけられていたと考えられています。
これから、上流階級に典型的な、殉死者と豪華な副葬品を伴う埋葬され、サラズムは階層社会であったと考えられています。
騎馬兵と歩兵の戦闘場面
右の横縞のスカートを着けたペンジケントの兵士は、縞のない服を着た騎馬兵と闘っています。
ペンジケントの兵士の拡大写真
以前、紹介したアジナ・テパで発掘された涅槃仏像。全長12m。
下半身がオリジナル。
上この部分は復元されています。
アジナ・テパで発掘されたときの写真。下半身がのこっていました。
10-11世紀の象牙のチェスです。
次室はヘレニズム時代の展示室。
この部屋の展示は芸術性が高く、3度も見に行きました。
主にタフティ・サンギン遺跡の出土品です。
アキナケス型剣の鞘 前6-5世紀(角あるいは骨 H27.7cm、11.0cm)
この短剣の外形は、スキタイから前7世紀頃ペルシャに導入され、ライオンの脚の筋肉、腹の毛並などはペルシャのスーサの彩色タイルの様式に類似しています。
グリフィン形剣柄 前4世紀頃 H19.7cm、W4.5cm 角あるいは骨
このグリフィンは通常のイランの様式にみられない、”長く伸びたたてがみ”や渦巻く角は、中央アジア化の影響と思われます。
目の穴に貴石が象嵌されていました。
ヒッポカンポス様のこじり(刀のさやの末端) 前2世紀 象牙H6.7cm×W11.8cm
このこじりは、左手に櫂(オール)を持ち、右手に丸い珠を握る、翼を持つ魚体女性で、ヘレニズムの中央アジア化と象徴するような品です。
というのも、ヒッポカンポス(上半身が馬、下半身が魚)、トリトン(人間と魚)、ニケ(女と鳥)、右手の珠は摩尼珠とさまざまの文化の融合と考えられています。
アレクサンドロス大王像の柄頭 前3世紀 象牙 H3.3cm、W2.8cm
奉納されたギリシア式の短剣(マハイラ)の象牙製柄頭に彫られた浮彫りで、青年アレクサンドロスと言われています。
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次回はドゥシャンベ市内散策を紹介します。
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