オーロラ撮影~現地撮影編~

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今回は現地でのオーロラ撮影について紹介します。

 

 帰国後、インターネット検索をいろいろしてみた結果、オーロラ撮影の情報に不足があり、今回の経験を踏まえて、オーロラ撮影についてまとめてみました。

 

まずはおさらいとして、日本での準備です。

1.HPやオーロラ写真集などでオーロラ撮影の構図を把握しておく。
 山、湖、木などの自然とオーロラの構図からどんな写真を撮りたいかをイメージしておく。
 
2.また気に入ったオーロラ写真をスマホ、iPadに保存して、現地で確認できるようにしておく。


3.持ち物・準備リストは次から見てください。

http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-12098905384.html

 

これから現地でのオーロラ撮影についてです。

まずは準備です。
4.カメラのセッティング

(a)レリーズをセットする。

(b)カメラの寒さ対策
 カイロをカメラのバッテリー部分に当てておく。冷たくなると化学反応をしなくなり、電池として機能しなくなります。
 秋での撮影では寒さ対策は不要です。

(c)上記1と2の構図をイメージして三脚の位置を決め、カメラを北向きにして三脚に据え付ける。
 オーロラは基本的に北方向に出現しますので、北方向は北斗七星、カシオペアや方位磁針で確認するといいと思います。

○豆知識
・オーロラ(aurora)は別名でnorthern lights(北の光)とも呼ばれています。
・北斗七星、カシオペアから北極点の見つけ方

 それぞれ約5倍に延長したところが北極点です。

5.カメラの設定
(a)液晶画面を「最も暗い」設定にする。
 現地での電池を長持ちさせるためです。
(b)シャッタースピードをバルブ撮影モード(BまたBULB等)に変更する。

(c)マニュアルモードでマニュアルフォーカス(MF)にする。

 ※自分でピント(焦点距離)を合わせる設定にします。オートフォーカス(AF)ですと、オーロラ撮影の際、被写体が暗く、ピントがあわず、シャッターがおりないため、マニュアルフォーカスにする必要があります。
(d)ピントを無限遠(無限大:∞)に合わせ、ピントがずれないようにメンディングテープで2,3箇所で固定します。
 ピントを無限遠にあわせる際、ただ空に向けても被写体が暗く、ピントがあわないため、月、明るい星、ロッジなどの明かりで無限遠に合わせます。

 これを怠ると、あとで写真を確認したとき、オーロラがボケボケで後悔することになります。撮影中は、オーロラはふわっとした感じで写るので、ピンボケに気づきにくいことが多いです。

(e)絞りは最小値に設定する。
 値が小さいほど暗くてもきれいに撮れます。

《豆知識》

絞りのおすすめはF2.8以下です。この値が小さいと値段も高くなりますので、F2.8がコストパフォーマンスがいいと思います。

F値とはカメラに取り込む光の量を数値化したもので、下図がイメージです。


 上図からF値が大きいと、取り込める光量が少なくなることがわかってもらえると思います。

 したがって、F値が大きいと光量が少ないため、シャッタースピードを遅くする(光を取り込む時間を長くする)必要があります。

 シャッタースピードとF値の関係は(F値)の2乗に比例します。

 例えばF2.8をF4.0にすれば、シャッタースピードは(4.0÷2.8)の2乗で2倍と遅くなります。

 また、F2.8をF5.6にすれば、シャッタースピードは(5.6÷2.8)の2乗で4倍と遅くなります。
 F値が大きく、シャッタースピードが遅くなる(長くなる)と、ノイズが大きくなったり、オーロラの揺らぐ時間が長くなったり、撮影時間が長くなったりとデメリットが多くなっていきます。

 また、オーロラが見えなくても明るいレンズ(F値が小さい)だと、撮影すればオーロラがうつってることもあります。

 したがって、オーロラ撮影にはF値が小さいことをおすすめしています。

(f)モニター表示時間は3秒以上にしておく。

 設定を変えながら、適切な設定を探すため、撮影の度に写真確認が必要です。

 確認時間が早くできるようになりましたら、電池消耗を少なくするため、モニター表示時間を短くしてください。

(g)ISO感度の設定

ISO感度はオーロラの明るさと動きの速さで決めます。

オーロラの見え方(明るさ・光量)とISO感度の関係は次のとおりです。

オーロラの動きが激しくないとき

・みえない(光量がかなり少ない)→ISO3200

・うっすら(光量が少ない) →ISO1600

・普通くらい(光量が少なくない)→ISO800

・よく見える(光量が多い)→ISO400

オーロラの動きが激しいとき

・みえない(光量がかなり少ない)→ISO6400

・うっすら(光量が少ない) →ISO3200

・普通くらい(光量が少なくない)→ISO1600

・よく見える(光量が多い)→ISO800


 ISO感度の値が大きいと取り入れる光が多いため、ノイズが入りやすいため、画像があらい、ノイズがあるようでしたら、ISO感度を小さくするといいと思います。

 なぜ、オーロラの動きが激しいときにISO感度をあげる必要があるのでしょうか?

 オーロラの動きが激しいとき、シャッタースピードが遅いとシャッターを開いている時間にオーロラがなんども揺らぐので、いい写真はとれません。

 そんなとき、シャッタースピードを早くするためにISO感度を大きくします。

----------《理由》----------

 いい写真を撮影するには適切な光量が必要です。光量が多すぎても少なくてもいけません。

 ISO感度は瞬間の光を取り込む能力で、時間(シャッタースピード)を掛けることで光量となるので、

ISO感度とシャッタースピード(時間)は反比例の関係になることをご理解ください。

 イメージとして、円柱の体積(光量)を求めるとなると、

円柱の体積(光量)=円の面積(ISO感度)×高さ(シャッタースピード)

となります。

 いい写真を撮るには、円柱の体積は常に一定であるイメージでいてください。

 したがって、ISO感度が大きくなる(円の面積が大きくなる)と、シャッタースピードが早くなります(高さを低くする)。

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6.オーロラ撮影開始

 シャッタースピード10秒、20秒、30秒で撮影し、その中で最もよかった設定で、オーロラの状態(明るさと動きの早さ)が変わるまで撮影していく。

 もし、30秒の写真がもっともいいのであれば、想定よりオーロラは暗いため、ISO感度を大きくして、10秒、20秒、30秒で撮影してみてください。

注)撮影後、カメラの画像処理が10秒以上と長い(次の撮影が10秒以上できず、きれいなオーロラのシャッターチャンスを逃す)場合、長秒時ノイズ低減がONなど設定ミスになっていることがあり、あらかじめ国内で事前に夜空を撮影して確認しておくといいです。



■旅行以外に多くのジャンルの記事を書いています。その目次は下記からみてください。

 http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11076468738.html



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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

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    人の縁は時のめぐり合わせですね。どこから私のような人がやってくるか分かりません。絶妙な言葉のチョイスがとっていいブログだと思いました。私もブログの更新を頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

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    >リサ ~ニート城を買う~さん
    コメントありがとうございます。
    今後ともよろしくお願いします。

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    >リサ ~ニート城を買う~さん
    コメントありがとうございます。
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    >リサ ~ニート城を買う~さん
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