前回のブログでモーリタニアの岩絵を紹介しました。
今回はその岩絵についてです。
サハラ砂漠の岩絵は今から1万年前(8000年前とも)から書かれており、そんな時代にどの絵の具で描いたのでしょうか?
絵具は鉱物を砕いて、動物の脂や血や尿、土、水、蜂蜜(はちみつ)、樹脂などを混ぜ、練って作られました。
ちなみに、近代の西洋画家ではフェルメールは顔料に「牛の尿」を混ぜ、ターナーは顔料にハチミツを混ぜたといわれています。
ついでに、現代では何を混ぜてるのでしょうか?
①乾性油に溶けば油絵の具、
②アラビアガム(アカシア樹脂)なら水彩絵の具、
③膠(ニカワ)なら日本画の絵の具、
④卵黄ならテンペラ、
⑤アクリル樹脂ならアクリル絵の具
になります。
では、絵具の色はどうだったのでしょうか?
これは黄色、褐色、赤色、黒色などがあり、鉱物に含まれる酸化鉄の種類によって、色が異なります。
具体的にいうと酸化鉄は次のようもものがあります。
黒色:Fe3O4 – 酸化鉄(II,III)
褐色:γ-Fe2O3 – ガンマ酸化鉄(III)
赤色:α-Fe2O3 – アルファ酸化鉄(III)
黄色:FeO(OH)、Fe2(OH)6 –水酸化第二鉄
酸化鉄(II,III)は180~400℃で茶色のガンマ酸化鉄(III)に、500~600℃で赤色のアルファ酸化鉄(III)に変化します。
すなわち、温度があがると黒色→褐色→赤色に変わります。
岩絵に使われる色で白色もあります。
カオリナイトが使われ、化学式はAl2Si2O5(OH)4で 、アルミニウムの含水珪酸塩鉱物で粘土鉱物の一種で、高陵石とも言われ、長石などが変質して生じます。
次にどのような鉱物が使われたのでしょうか?
使われた鉱物として頁岩があります。
ではなぜ頁岩が使われたのでしょうか?
頁岩は「けつがん」と読み、泥(0.0625mm以下の粒子)が水中で水平に堆積したものが脱水・固結してできた岩石のうち、堆積面に沿って薄く層状に割れやすい性質があるものです。
ということで、絵具作りには頁岩は砕きやすいので適しています。
ちなみに、「頁」の字は本のページを意味し、この薄く割れる性質から命名されました。
最後にモーリタニアの岩絵の紹介です。
下の岩絵は牛です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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下の写真はモーリタニアの岩絵です。
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